12月2022年 小さな親切運動 スタッフ 中野俊夫
ポコ・ ア・ ポコ
題名はスペイン語 一歩ずつという意味
No.255
2022年12月発行
スタッフ 中野俊夫
小さな親切運動
戦後20年(昭和の東京オリンッピクがあった時代)、日本は活気に満ちていました。しかしマナーの面ではまだ先進国とは言えませんでした。
東京オリンッピクの前年(昭和38年)、東京大学の卒業式において茅誠司総長は、式辞の中で、当時の日本の社会を憂慮してか、小さな親切運動(8か条)を卒業生に紹介しました。
「小さな親切運動を、あなた方は勇気をもってやっていただきたい。そしてそれが、やがては日本の社会を、隅々まで埋め尽くすであろう親切という雪崩の目としていただきたい」
小さな親切8か条
① 朝、夕の挨拶を、しっかりしましょう。
② はっきりした声で、返事をしましょう。
③ 他人からの親切を、心から受け入れ「ありがとう」と言いましょう。
④ 人から「ありがとう」と言われたら「どういたしまして」と言いましょう。
⑤ 紙屑などをやたらに捨てないようにしましょう。
⑥ 電車やバスの中で、お年寄りや赤ちゃんを抱いたお母さんに、席を譲りましょう。
⑦ 人が困っているのを見たら、手伝ってあげましょう。
⑧ 他人の迷惑になることは、やめましょう。
このような小学生にでも聞かすような内容を、今から半世紀以上も前に東京大学の卒業生に送ったのです。8か条は、その気になれば、誰でもできる事です。しかしいつの時代でも、できない人がいるのも事実です。挨拶、返事、親切等は「人間が人間として生きていくうえで当然なことで、またとても大切なこと」だと思うのですが………。